予備の義足:あるお客様の信頼の物語
Lê Hoàn 義肢装具を深く信頼するあまり、いつもの適合確認や相談を省いて、予備として義足を丸ごと1本作らせたお客様の、短くて心温まるお話です。
ある午後、Lê Hoàn 義肢装具の呼び鈴が鳴りました。背が高くがっしりとした体格の青年が、満面の笑みで玄関に立ち、下腿義足を作りに来たと言いました。相談が必要かと尋ねると、彼は自信たっぷりに断りました。何年も前から Hoàn さんが作った義足を使っているので、今回もすぐに型を採って、そのまま作ってほしい、相談は要らない、というのです。
5日後、彼は新しい義足を受け取りに戻り、スタッフに、きれいな袋に入れてほしい、すぐに持ち帰りたい、と明るく頼みました。適合と外観の仕上がりを確認し調整できるよう、まず数周歩いてみてほしいと言うと、彼は数メートル歩いただけで、自信たっぷりに「大丈夫」と宣言し、友人と会う約束があるので今すぐ仕上げてほしいと頼みました。
1時間以上たち、義足が仕上がって、もう一度試し歩きをしてほしいと言っても、彼は、Hoàn さんの腕前を完全に信頼しているからと、やはり断りました。今の義足がまだ問題なく使えているのに、なぜそんなに急いで新しい義足が必要なのかと尋ねられて、ようやく本当の理由を明かしました。この新しい義足は予備だったのです。家を離れて働いている間に、今の義足に何かあっても、備えの1本があるようにするためでした。
この小さな話は、クリニックのスタッフの心に長く残りました。製品とその裏にある職人技をこれほどまでに信頼し、「予備として置いておくため」だけに義足を丸ごと1本作らせることを喜んで受け入れたお客様。この出来事は、Lê Hoàn 義肢装具が手がけるあらゆる製品で、品質と真心を守り続ける原動力となっています。